2018年8月9日木曜日

マスコミが伝えない著作権法改正~ビッグデータ活用の際は著作権者の許諾は不要に

日本、改正著作権法が成立

(1)著作物の市場に悪影響を及ぼさない範囲であれば、ビッグデータを活用したサービス等のために許諾なく著作物を利用できるようになる(第30条の4、第47条の4、第47条の5等関係)

(2)学校等の授業や予習・復習用に教師が他人の著作物を用いて作成した教材を、許諾なしにネットワークを通じて生徒の端末に送信できるようになる(第35条等関係)

(3)障害者の情報アクセス機会の充実に係る権利制限規定の整備(第37条関係)

(4)アーカイブの利活用促進に関する権利制限規定の整備等(第31条、第47条、第67条等関係)

なお、改正著作権法は、2019年1月1日から施行される。

<参照元>https://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=10569

機械翻訳をカスタマイズするのであれば、特に、(1)を注目するべきではないでしょうか。ビッグデータを活用したサービス等=深層学習(deep learning)のためには、著作権者に対して許諾を得る必要なく、著作物を利用できるようになります(著作権侵害ではなくなります)。ですので自社で機械翻訳をカスタマイズする際、いちいち著作権者に許可を得る必要はなくなります。

僕は、先日、集まりがあったときにこの法改正を始めて知りました。機械翻訳を開発/研究なさっている方々の間(勿論、法曹関係者の間も)では、当然ご存知のようでした(知らなかった僕が少数派だったかもしれません)。

日本政府のビッグデータの活用の邪魔になる法律を改正したのでしょう。恐らく、他の先進国も同様のことが言えると思います。

なお人工知能が作曲した曲の著作権は誰が有すのか?という疑問が、以前、よくネットに載っていましたが、著作権はあくまで人間が有する権利であって、人工知能やロボットやアルゴリズムが有する権利ではないというのが正しい理解だそうです。なるほど。

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